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映画「シックス・センス」の素晴らしさをネタバレ解説・考察する。ホラーに分類されるのがもったいない不朽の名作

2020年5月4日

 

こんにちは、たけよしです。

1999年の少し古い映画ですが「シックス・センス」。
昔からいい作品だと思っていましたが、再見してやはりすごく感動したので、感想と解説をします。

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「シックス・センス」のあらすじ・キャスト・スタッフ

「シックス・センス」のあらすじ【ネタバレなし】

マルコム・クロウ(ブルース・ウィリス)は第一線で活躍する小児精神科医。

ある晩彼の自宅に、10年前の少年期にカウンセリングを施したヴィンセント・グレイという青年が現れる。マルコムはヴィンセントに「自分を救ってくれなかった」となじられ、銃で撃たれてしまう。
その直後、ヴィンセントが目の前で自殺し、この事件は彼の魂に拭いがたい傷を残した……。

それから1年後、マルコムは妻から無視される理由が理解できず、彼の妻との間に隔たりが生まれていると感じていた。
悶々とする日々を送るマルコムは、他人に言えない秘密を隠して生きるあまり心を閉ざした8歳の少年コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)に出会った。

コールの姿にビンセントを重ねたマルコムは、彼を救うことで、ビンセントを救えなかった自分をも救えるかもしれないと考える。
必死になって受け入れて貰おうとするマルコムに、コールはやがて心を開き、隠していた秘密を打ち明ける。

コールには死者が見えてしまう「第六感(霊感)」のことで悩み、怯え続けていたのだ……。

 

「シックス・センス」のキャスト

マルコム・クロウ ブルース・ウィリス
コール・シアー ハーレイ・ジョエル・オスメント
リン・シアー トニ・コレット
アンナ・クロウ オリヴィア・ウィリアムズ
Dr.ビル M.ナイト・シャマラン

 

「シックス・センス」のスタッフ

監督 M.ナイト・シャマラン
製作 フランク・マーシャル 、 キャスリーン・ケネディ 、 バリー・メンデル
脚本 M.ナイト・シャマラン
撮影 タク・フジモト
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
美術 ラリー・フルトン

 

シックス・センスの何が良いのか。感想と解説【ネタバレあり】

この映画をまだ観ていない方、観ようかどうか迷っている方は決してこの先は読まないで下さい。
歴代ベスト10に入るほど「観た方がいい映画」ですので、先にネタバレしてしまうのは大変もったいないです。

たけよし
劇場公開時の注意書きみたいになってしまいましたが笑

 

この「シックス・センス」は、私たけよしが大好きな映画なんです。

もともと「死んでしまった家族や友人との交流」系にすごく弱いというのもあるけど、それ以外にも賞賛すべき要素がたくさん。

これまで映画は1000本くらい観てると思うんですけど、見終わった後の「いい映画見たな~」感ではトップに位置しますね。適度にドキドキして、長すぎず、驚きがあり、深みもあって、感動する。

映画ってこうあるべき、という模範となる作品じゃないでしょうか。

ここからは、独断と偏見のレビュー&考察となります。

 

ホラーでもサスペンスでもない。切ない救済の物語。

「シックス・センス」は幽霊を題材にしてるので、ホラー映画というジャンルになってます。
また今では「どんでん返し映画」として有名になっているので、サスペンスとかミステリー的な先入観を持って、謎解き目線で観てしまったり。

でも私はホラーとかサスペンスというより、主軸にあるのは悩める人間(幽霊?)を救済するストーリーだと感じます。

  • コール→死んだ人が見えて嫌がらせをされる悩み。
    ママや先生、友達にも「化け物」と思われ理解してもらえない悩み。
  • コールのママ、リン→息子を愛しているのに、理解してあげられない悩み。
  • マルコム→過去に少年ヴィンセントを救えなかったという苦悩。妻と分かり合えない疎外感。
  • マルコムの妻アンナ→夫を亡くし、抗うつ剤に頼る日々。
  • コールの前に現れる幽霊たち→それぞれ無念の中で死んでおり、助けを求めている。

そんな登場人物たちの悩みが、コールとマルコムの交流を通してきれいに解決され、心が救われていく。
だから単なるハラハラドキドキの映画じゃなく、感動とともに語り継がれるような作品になっている。

 

子役オスメント君の演技が抜群。ブルース・ウィリスも良い。

言うまでもなく、コールを演じたオスメント君は素晴らしい演技。
アカデミー賞助演男優賞にノミネートされただけあります。

ただその後の作品ではパッとしない面もあり、天然の困り顔が本作でははまり役だったのか。
ママにスーパーのカートを押されて走る時の笑顔。
熱いスープをミトンをつけて飲むかわいさ。
など子供らしい幼い部分と、彼の能力が持つ「呪い」との対比を、監督がうまく演出した部分も大きいですね。

あとオスメント君が素晴らしすぎて隠れちゃいましたが、ブルース・ウィリスもすごく良い。
ダイハード以来アクション映画がメインだった彼が、これほど味のある演技をするとは思わなかった。

見返してみると、マルコムの顔をどアップで長回しするシーンがかなり多いことに気付きます。
そこを顔の演技だけで見事に感情を表現しきっている。これって相当実力がないと難しいですよね。

 

幽霊の設定が秀逸で簡潔

脚本のなかで秀逸だと思うのが、幽霊の設定。
分かりやすくて、無駄がない。

  • 普通に歩いている
  • お互いには見えない
  • 見たいものだけ見える
  • 死んだと思っていない
  • しょっちゅう見える
  • どこにでもいる

コールが語るのはこれだけ。
これだけなのにラストの伏線に効果的につながっていくのは見事。完璧な脚本です。

そのうえ幽霊の登場設定があるあるで、親近感を感じるもの。

  • 寒気がする
  • お腹の奥がギュッと締め付けられる
  • 首筋がぞくぞくする
  • 腕の毛が逆立つ

これはぜんぶ「彼らのせい」。
今時幽霊なんているわけないと思ってる人でも、日常生活でそういう時ってあるよね?と身近に感じるこの設定。
観客自身に、自分にも第六感があるのかも?と錯覚させるような、絶妙な感じです。

シャマラン監督はこの作品以外は正直パッとしないわけですが、本作が大きな支持を得られたのは、実はこの「あるある感」じゃないかなと。

 

時間配分とエピソードの積み重ねが絶妙

この作品の流れは、3部構成になってます。

①(冒頭10分)冒頭、妻との団らんからヴィンセントに撃たれるまで
②(1時間くらい)比較的まったりとコールを中心に小さなエピソードが描かれる
③(30分くらい)マルコムがコールが言うことを信じ、解決に取り組む

②がやや長いと感じる部分はあるんですが、ここでじっくりとエピソードを積み重ねるから、③が大きく輝くという構成になってます。

②のなかの流れは

  • コール、なんとなく不気味な少年として描かれる
  • ママ、なんとかしてやりたいけど子を理解できない母親の苦しみ
  • マルコム、傷が深いコールの信頼を得られない
  • マルコム、アンナと不仲
  • コール、先生から「この化け物」
  • アンナ、抗うつ剤を飲用
  • コール、友人宅で幽霊のいる個室に閉じ込められる事件
  • コール、マルコムに死人が見えることを告白
  • マルコム、コールの言うことを信じない
  • アンナ、若者と不倫→店のガラスを割るマルコム

という感じでアンハッピーな出来事が蓄積していきます。
コールが「化け物」と呼ばれる理由が徐々に明らかになっていくところも見事。後半はちょっと幽霊出まくりな気もしますが・・・
展開はゆっくりなんですが、観客が色々と推理する「間」がしっかり作られていて、ちょうどよい。

 

どんでん返し、というけれど。ラスト30分のカタルシスが圧巻。

この映画は「どんでん返し」で語られるけど、単なる意表を突くだけのどんでん返しではない。
意外性だけなら「ファイトクラブ」「ユージュアルサスペクツ」「メメント」など他にもたくさん作品がある。

そのなかでもこの映画の真骨頂は、どんでん返し+ラスト30分の救済
さっきの時間軸でいくと②でたまりにたまったアンハッピーを、③のラスト30分で一気に解消していく流れが、実に無駄がなくて気持ちがいい。

  • マルコム、過去のカウンセリングテープでヴィンセントもコールと同じ能力を持っていたと気付く
    ➡コールに幽霊カウンセラー(?)の提案
  • キラ(母に毒殺された女の子)の登場と母の悪事暴露の手伝い
  • コール、幽霊カウンセラーとして心の平穏。学校も充実。
  • コール、マルコムとの別れ。奥さんと「眠ってる時に話すんだ」とアドバイス
  • コール、交通事故での母との会話。秘密の告白とお互いの理解。
    ➡コールの母リンと祖母とのわだかまりも解消
  • マルコム、寝ているアンナとの会話を試みる
    ➡自分が既に死んでいることに初めて気付く
  • マルコム、すべてを悟って別れを決意。妻に語りかける
    「もう行ってもいいね」「愛してるよ。今眠ってるが覚めればすべて変わる」「おやすみ」

マルコム、アンナ、コール、リン、祖母、キラ、ヴィンセント。
②の段階で鬱々とたまっていた登場人物全員の悩みや不安を、ラスト30分ですべて解決し救っていく。
カタルシスが半端ない。

特にコールとリンの車の中の場面は、誰もが涙ぐんでしまう映画史上の名場面
家族の愛情というものをこれほど集約した形で伝えてくれる場面はなかなかありません。

それとエンディングを締めくくるのがマルコムとアンナの関係。
妻の幸せを祈って別れを選ぶマルコム。
何度見ても切なくなる、悲しいハッピーエンド。いいですねぇ。

 

映像と音楽もいい。

上の写真は序盤のフィラデルフィアの街並み。
なんて事はない場面ですけど、シンメトリーな配置が抑制的な印象や不気味さを物語るような。
学校や噴水などちょっとした街並みを映す場面でも、物語の雰囲気に重厚感を与えています。

反対に幽霊登場シーンなどは、人物目線の手持ちカメラで動き感を表現して、静と動の対比がバランスよく収まっている。
撮影監督のタク・フジモトさんという方、日系人で「羊たちの沈黙」も撮影した実力者なんですね。

上記の映像に加えて、音楽も抑えめで過剰でないのがすごくよかった。
それでも幽霊の登場シーンでは「ジャンッ!」としっかり古典的な演出もあったり。
音楽担当のジェームズ・ニュートン・ハワードさん、この方も調べてみるとすごい実績の持ち主。さもありなん。

こういうベテランの裏方がいい仕事をしてますね。

 

ホラーが苦手な人も観てほしい

怖いからという理由でこの映画を敬遠している人がいたら、もったいないので頑張って観てほしい。
私はホラー映画が苦手ですが、何とかなりました。本作でいかにも怖いシーンは4つ。

  • 冒頭マルコム家への何者か侵入 (じわじわ系)
  • コール夜中おしっこで起きたときのキッチンおばさん幽霊(じわじわ系)
  • キラのゲロゲロ登場シーン(じわじわ&びっくり系)
  • キラの部屋でベッドの下から手が出てくるシーン(びっくり系)

上記は耳をふさげば乗り切れるでしょう。
それ以外はよほど繊細じゃない限りなんとかなると思います。だから観るべし。

 

「シックス・センス」ネタバレ感想・解説のまとめ

この作品は「どんでん返し」映画と言われすぎて、謎を解いてやろう!とか騙されないぞ!とかいう目線で観る人が増えているかも。

もっと力を抜いたほうが、この作品の本当の良さを味わえると思います。

こんなに「映画らしい映画」はなかなかないですよ。おすすめの作品です。

 

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