2021年5月にAmazon Fireタブレットの最新型Fire HD10が発売されました。
激安価格で話題になることが多いFireタブレットですが、この記事では電子書籍リーダーとして快適に使えるのか?という点を中心にお伝えします。
前提をお伝えすると、私は日頃から電子書籍リーダーとしてiPad pro10.5インチを使用しています。
これまでAmazonタブレットはFire7(第5世代)、FireHD8(2017)を所有してきたのですが、正直に言うと
- 動きがもっさりしている
- ダウンロードが遅い
- なんか重い
という不満の方が大きく、Fireタブレットは「安かろう悪かろう」という印象でした。
そんなわけで今回の新型Fire HD10も恐る恐る購入したのですが、結論を先に言うと、
- タブレットデビュー用として、十分使えるようになった
- iPadのサブ機としてでも、ストレスなく使えるようになった
と好印象の端末でした。以下、使い勝手とか使用感を中心にレビューしていきます。
この記事の目次
Amazonタブレット Fire HD10【2021年】のスペック
Amazonタブレットのスペック
項目 | スペック |
メモリ | 3GB、Fire HD 10 Plusは4GB |
ストレージ | 32GB / 64GB |
ディスプレイ | IPS 10.1インチ、1080pフルHD |
解像度 | 1920 x 1200 (224ppi) |
重量 | 465g |
サイズ(本体) | 247 x 166 x 9.2 mm |
カメラ | フロント 2百万画素 、リア 5百万画素 |
バッテリー容量 | 最大12時間、USB Type-C |
OS | Fire OS 7, Android 9.0ベース |
以前の2019年モデルからの主な変更点は、下記の通り。
- 全体的にスリム化した(高さ262 → 247mm、厚み9.8→9.2mm)
- 重量が500g→465gに軽くなった
- メモリが2GB→3GBへ増えた
- リアカメラが200万画素→500万画素に改良
CPUなどは変わっておらず、メモリ以外はマイナーチェンジという印象でしょうか。
電子書籍リーダーとしてFire HD10は電子書籍リーダーとしてタブレットを選ぶ時に押さえるべきポイント
私はKindle本を利用し始めて9年間、いろいろな電子書籍リーダーを利用してきました。その経験からタブレットの選択基準を考えると、以下の4つが重要になります。
- 適度な画面の大きさ
- 持ち運びしやすい重量
- 快適に操作できるスペック
- 買いやすい価格
上記のポイントについて、それぞれFire HD10がどうなのかを検証していきます。
Fire HD10の画面の大きさは? Fire7、FireHD8との比較
Kindle歴9年の私の個人的意見になりますが、電子書籍リーダーとしてのタブレットは10インチ以上がおすすめです。
というより、「10インチ以下はストレスが溜まって使い続けられない」という表現が正確かもしれません。私は7インチ→8インチ→10インチと使ってきて、結局10インチ以外はほとんど使わなくなっちゃいました。
これまで私が購入したFireタブレットと、画面サイズを比較してみます。
こちらは実際のジャンプコミックとの比較。
漫画を読むなら、8インチがちょうどジャンプコミックと同じくらいのサイズになります。10インチだとコミック以上の迫力がありますし、見開きでも読むことができるので快適さが増します。
さらに10インチの場合は、雑誌もストレスなく読むことができます。
私が40代だからという面もありますが、7インチ~8インチで雑誌を読むのはかなり苦痛です。短時間ならまだしも、長時間読むのはかなり疲労が大きい。
ですが10インチなら、雑誌を読むのも圧倒的に楽になります。やはり文字が大きいというのは、無意識のストレスを軽減してくれる印象です。
絶対に雑誌を読まない人は7~8インチでもOKかと思いますが、雑誌を読むことがあるなら10インチは確保したいところです。
Fire HD10は持ち運びしやすい重量か?
新型Fire HD10の重量は、504g→465gへと大幅に軽量化されました。
これを10インチクラスのiPadと比較すると下記の通り。iPad(無印)490gよりも軽く、iPad Air 458gと肩を並べています。これはかなりうれしい改善です。
機種 | 重量 |
Fire HD10 | 465g |
iPad(10.2インチWi-Fiモデル) | 490g |
iPad Air(10.9インチWi-Fiモデル) | 458g |
Fireタブレットは背面がプラスチックなので、高級感はありません。ただそれが逆に「多少傷ついてもいいや」というお気楽さにつながっており、私はカバーを付けず、液晶保護もしてません。(反対にiPadには150gのカバーをつけてます)
そうなると実際の重量差は、150gのカバーを付けたiPad 640g > 裸のFire HD10 465g
となり、Fire HD10の優位性が大きくなります。裸でガシガシ、気軽に持ち運べる端末としてかなり優秀です。
Fire HD10は快適に操作できるスペックか?
電子書籍リーダーとして使う分には、タブレットにそんなに高いスペックは必要ありません。前モデルでも、アプリの反応速度やダウンロードは「ちょっと遅いかな」と感じるものの、実用には十分な速度でした。
ただ2021年モデルはさらにメモリが増えた結果、「かなり快適」な水準になっています。タッチへの追随も以前の端末に比べたら格段に改善しています。普段iPadを使っている自分でも、それほどストレスがないくらいの反応速度です。
液晶画面もフルHDの224ppi。YoutubeやAmazonプライムなども快適に動画視聴できます。
iPadと比べてしまうとコントラストや視野角は劣りますが、十分実用的です。下の写真で過去モデルと比較しても、コントラストや明るさが改善しているのがはっきり分かります。
ストレージ容量について。私は32GBを選びましたが、コミック20冊くらい、雑誌20冊くらい、ビジネス本30冊くらいをダウンロードした状態で、20GBくらいの余裕があります。SDカードでストレージ拡張ができるので、迷った場合は32GBで十分だと思います。
Fire HD10の価格は?セールはある?
Fire HD10タブレットの価格は 32GBモデル = 15,980円、64GBモデル = 19,980円。
名もない中華タブレットでも15,000円~20,000円くらいするので、圧倒的に安いですね。信頼性や保証のことを考えると、Fireタブレットの方が安全な買い物と言えます。
再びiPadとも比べてみます。
機種 | 重量 |
Fire HD10(32GB) | 15,800円 |
iPad(10.2インチWi-Fiモデル 32GB) | 38,280円 |
iPad Air(10.9インチWi-Fiモデル 64GB) | 69,080円 |
iPadと比べると圧倒的な安さです。電子書籍や動画視聴に使うだけなら、Fire HD10はコスパ最強と言えるでしょう。
セールの割引については、過去を見ると最安で15,980円 → 10,980円(5,000円OFF)が最大値引きになりそうです。とはいえ発売したばかりなので、セール対象になるのは2021年秋冬~まで待つ必要があるでしょう。
通常価格15,980円でも十分買いなので、セールのときは即買いでOKかと思います。
下のAmazonリンクから公式ページで購入できます。
FireHD10のデメリット
以上のようにFire HD10はかなりコスパの高い端末ですが、注意点もあります。デメリットを3点。
タブレットとしての性能に期待しすぎてはいけない
軽い操作は快適ですが、重めの作業をしたときの操作感はややもっさりします。
カメラも強化されたものの500万画素なので、スマホにも及びません。スピーカーも必要十分といった性能です。
iPadと比べてしまうと、ディスプレイの画質や反応速度、使い勝手の部分で見劣りするのは否めないですね。
Fire HD10は電子書籍や動画視聴端末として割り切って使用するのがオススメです。
FireOSなのでアプリの品ぞろえが悪い
Fire OSはアプリの品ぞろえが悪いので、使い勝手がいまひとつ。
特に電子書籍端末として使いこなす場合、楽天マガジン、dマガジンのアプリが標準で使えないのは致命的です。
楽天マガジンはブラウザで見れなくもないですが、操作感がいまひとつ。
なので自己責任にはなりますが、Google playストアのインストールは必須かなと。
逆に言うとGoogle Playストアをインストールすれば最強の端末に化けます。
私が試したところ結構簡単に出来たので、チャレンジする価値はあるかと思います(※くれぐれも自己責任で行ってください)
起動するたびに出てくる広告が邪魔
端末を持った時に広告が表示されるのですが、ファーストビューがこれなのはゲンナリです。
ま、安くするための企業努力として割り切る必要がありますね。
これもGoogle Playストアをインストールすれば消すアプリがあるようなので、いずれ試してみたいと思っています。
結論:FireHD10は電子書籍リーダーとしておすすめできるか?
忖度抜きの結論として、2021年最新型のFire HD10は電子書籍リーダーや動画視聴端末として、かなりオススメできます。
【おすすめする人】
- タブレットは電子書籍、動画視聴ぐらいしか使わない人
- タブレットを初めて使う人
- 家族用、子供用のサブ端末として使いたい人
- 液晶画面の画質やスピーカーの音質に、こだわりがない人
- カバーなしで気軽に使える、気軽なタブレットが欲しい人
反対に、下記の方は素直にiPadを買った方が幸せです。
【おすすめしない人】
- ほかの用途にも使いたい、いろんなアプリを使いたい
- キビキビと動くタブレットが良い
- 画質や音質であまり妥協したくない
- 安っぽいタブレットはイヤ
- 4万円以上の予算がある
正直な感想として、今回のFire HD10で初めて人におすすめできる水準になったと感じました。予算に余裕があるなら「Plus」を選べばより快適になるでしょう。
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